イギリスの歴史 (グレートブリテン編)

イギリスは、 グレートブリテン北アイルランド連合王国である。

この記事では、主にグレートブリテンについて記述する。

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 グレートブリテンの歴史

グレートブリテン島

イングランド

スコットランド

ウェールズ

の3つの地域からなり、

それぞれに異なる歴史がある。

紀元前7世紀頃、 ケルト人 が大陸から移住し住み着いた。

5世紀から アングロ=サクソン人 がから移住し,国家を形成し始めた

西暦43年に、ローマ皇帝 クラウディウスブリテン島の大部分を征服した。

同時に、キリスト教も布教していった。

イングランドは、早くにアングロ=サクソン人に支配されたが、 スコットランドウェールズは徐々に進み、 ケルト人に由来する独自の文化が形成された。

ウェールズの歴史

ウェールズケルト系住民は ローマ帝国の支配を受けたが、アングロ・サクソン民族に征服されたわけではなかった。

アーサー王 伝説はアングロ・サクソンに抵抗した ブリトン人 の王の物語とされる。

中世には、ケルト系小部族国家が群立し、地方王権が形成された。

ウェールズ公国

13世紀に、 グゥイネッズ王 サウェリン・アプ・グリフィズ

ウェールズのほとんどの領域を支配下に収め、 1258年に、「ウェールズ大公」の称号を名乗った。

1282年に、ウェールズ大公のサウェリン・アプ・グリフィズが イングランドエドワード1世 に敗れ、イングランド支配下に置かれた。

しかし、ウェールズ人は決してイングランド人に同化されなかった。

1485年に、 ボズワースの戦い にて、 ウェールズ人のリッチモンド伯ヘンリー・テューダーが イングランドリチャード3世 に勝利し、 ヘンリー7世 としてイングランド王に即位した。

1536年に、 合同法 (英語) により、単一国家

イングランドおよびウェールズ となる

ウェールズの文化

ウェールズ語

ケルト語 を起源とし、

ゲルマン語 を起源とする 英語とは異なる。

伝統的なウェールズ語の歌 カロン・ラン

youtube: カロン・ラン

スコットランドの歴史

イングランドとの争いの歴史でもあった。 1707年以降ブリテン連合王国の一部の地位に甘んじてきた。

79年、 ローマ帝国の将軍

グナエウス・ユリウス・アグリコラスコットランドに攻め入ってきた。

160年ごろに, ローマ人に気候・風土が合わなかったことなどで、 直接支配を諦めた。

5世紀後半ごろ、古アイルランド語を使うゲール人アイルランドから渡ってきた。 かれらはスコットランド西岸地域に ダルリアダ王国 を建設した。

6世紀ごろ、 ピクト人 によって、スコットランド北部に、アルバ王国が建設された。

795年以降、 スカンジナビア から ヴァイキング がやってきた。 かれらはスコットランド北端を支配下におさめ、先住の民族と混血が進んだ。

スコットランド王国

843年に、

ダルリアダ王国ケネス1世ヴァイキングやピクト人勢力を征服し、 アルバ王国を合併して、

スコットランド王国を建国した。

1603年に、スコットランド国王ジェームズ6世がイングランド国王

ジェームズ1世 として即位する。

以降、スコットランド国王はイングランド国王を兼ねて同君連合体制となる。

1707年に、 イングランド王国と合同して消滅した。

スコットランドの文化

youtube: バグパイプ演奏会

スコットランド語

youtube: イギリス人同士なのに発音が通じない英国議会が面白い

スコットランド独立運動

2014年 スコットランド独立住民投票

イングランドの歴史

中世初期に、 アングロ=サクソン人は、 アングロ・サクソン七王国七王国 建国した。

769年頃、 七王国の一つ

ウェセックス王

エグバートイングランドを初めて統一した

イングランド王国

1066年 ノルマン朝 ノルマン・コンクエスト

フランフのノルマンディー公ギヨーム2世が イングランドを征服し、

ウィリアム1世 として 初代イングランド王となる。

1154年 プランタジネット朝

フランスの貴族であったアンジュー伯アンリが ヘンリー2世 となり、イングランド王に即位する。

1215年 マグナ・カルタ
1337年から1453年に、百年戦争
 1399年 ランカスター朝

ブランタジネット家の分家 ジョン・オブ・ゴーント が開祖。

1455年 薔薇戦争

ランカスター家ヨーク家 の、30年に及ぶ権力闘争である。

1461年 ヨーク朝

ランタジネット朝の国王

エドワード3世 の子

エドマンド・オブ・ラングリー

ヨーク公 に叙されたことに始まる

1485年 テューダー朝 ボズワースの戦い

ランカスター家リッチモンド伯ヘンリー・テューダーが

ヨーク家 の 国王リチャード3世

を破って王位を勝ち取り、

ヘンリー7世 として、イングランド王に即位した。

1534年 イングランド国教会
1536年 イングランドおよびウェールズ
1371年 ス テュアート朝
1558年から1603年 エリザベス朝

エリザベス1世 の在位期間は、

エリザベス朝 と呼ばれる イギリスの黄金期だった。

対外的には、 アルマダの海戦でスペインの無敵艦隊を破るなど国威を示した。

内政的にはプロテスタントカトリックの対立を終息させ、国力を充実させた。

これにより、芸術、文芸も栄え、イギリス・ルネサンスの最盛期となり、

ウィリアム・シェイクスピア を輩出した。

1600年 イギリス東インド会社
1620年 メイフラワー号

信仰の自由を求めた

清教徒らが

メイフラワー号 に乗ってアメリカに渡った。

1649年から1660年まで イングランド共和国 清教徒革命

オリバー・クロムウェル らにより、

王政は廃止され、

イングランド王国ウェールズを含む)と、スコットランド王国、後にアイルランド王国を支配した。

1688年 名誉革命

1688年に、 イングランド国王 ジェームズ2世 が王位から追放された。

1689年に、 ジェームズ2世の娘 メアリー2世 とその夫でオランダ総督 ウィリアム3世イングランド国王に即位した。

これにより 権利の章典 「臣民の権利と自由を宣言し、かつ、王位の継承を定める法律」 が発布された。

イングランドの文化

 グレートブリテン王国

1707年に、 合同法

イングランド王国スコットランド王国が 合同して,

グレートブリテン王国 が建国された。

1714年 ハノーヴァー朝

ステュアート朝 が断絶したため、

ドイツのハノーヴァー家から ゲオルク・ルートヴィヒを迎い入れ、

ジョージ1世 として国王に即位した。

1756年から1763年まで 七年戦争

オーストリア ハプスブルク家プロイセン の領土紛争に、
英仏間の植民地競争が加わり、世界規模の戦争となった。

1754年 フレンチ・インディアン戦争

イギリスとフランスの イギリス領アメリカ植民地 フランス領アメリカ植民地 における戦争。

1763年 パリ条約 により、

フランスは ケベックルイジアナ をイギリスに割譲した。

1775年 アメリカ独立戦争
11800年頃 産業革命

1775年 ジェームズ・ワット蒸気機関

11814年 ジョージ・スチーブンソン蒸気機関車

1825年 ストックトン・アンド・ダーリントン鉄道

1801年 グレートブリテンおよびアイルランド連合王国
1805年 トラファルガーの海戦

これに勝利し、 ナポレオン1世 の英本土上陸の野望を粉砕した。

この勝利を記念して トラファルガー広場 が造られた。

1815年 ワーテルローの戦い
1837年から1901年 ヴィクトリア朝

ヴィクトリア女王 の時期は、

世界各地を植民地化・半植民地化して 大英帝国 を築き 繁栄を極めた。

1858年 インドを植民地化

1867年 英領北アメリカ法 カナダ独立

カナダを統一して自治領にし、 イギリス国王を元首とする 英連邦王国

となり、 事実上の独立国となった。

この頃、イギリスは植民地に対して自治権を認めるようになった。

オースラリアがこれに続き、1901年に独立した。

1901年 グレートブリテン及び北アイルランド連合王国

参考